風でシャッターがばたつく音や、開閉時の異音など、シャッターが立てるうるさい音は、睡眠を妨げたり、近隣住民との騒音トラブルを引き起こすこともあります。
本記事では、シャッターの音にまつわる困りごとについて、原因と対策をケースごとに解説します。
風の日にシャッターの音がうるさい場合
風の日には、シャッターがばたついてがたがたとうるさい音を立てることがあります。
これにはシャッターの揺れが関係しています。
そのため、この隙間を塞ぎ、揺れを防ぐことで、騒音を防ぐことが可能です。
風の日にシャッターがうるさい原因
シャッターが風の日にばたついてうるさいのは、風にあおられた時にシャッタースラットが揺れるためです。
つまり、シャッタースラットが揺れるだけのスペースが出来ているのです。
シャッタースラットはシャッターケースから垂れ下がるようになっています。
シャッタースラットが風にあおられた際に、ケースとスラットに隙間が開いていると、スラットが揺れてケースの縁などにぶつかり、がたがたと音が鳴ります。
また、窓シャッターでは、シャッターが揺れて窓にぶつかってうるさいこともあります。
これも、窓とシャッターの間に、揺れるだけの隙間が開いていることが原因です。
いずれの場合も、シャッタースラットの揺れを抑えることで対策できます。
風の日にシャッターの音がうるさい時の対策
風の日にシャッターから鳴るうるさい音は、スラットとケースのあいだにできた隙間を埋めれば防ぐことが可能です。
隙間を埋める緩衝材には、ホームセンターなどで買えるゴム板を、ケースの側に貼りつけて使用します。柔らかなゴムがスラットの当たりを柔らかくしてくれる効果も期待できます。
ゴム板が手元にない場合は、発泡スチロールや段ボール、バスタオルや古くなった衣類、プチプチやナイロンタワシなども、ケースとシャッターのあいだに詰めることで、緩衝材として利用可能です。
窓シャッターの場合も、シャッター窓枠のあいだに緩衝材を詰めることで、騒音対策をすることができます。
なお、シャッターの開閉時は、塞ぎ材を確実に取り外すようにしてください。
引っかかりや、収納BOX内に異物が入り込む原因となってしまいます。
ただしまた、緩衝材をガラス部分に詰めると、ガラスに強い力がかかり割れる恐れがあります。
必ずサッシとシャッターの間に詰めるようにしましょう。
シャッターからキーキー音など異音がする場合
シャッターからの異音は、大きなトラブルの前兆である可能性があります。
開閉している時にキーキー音やきしみ音がした場合には、無理に自分で解決しようとせず、専門業者に依頼しましょう。
シャッターから異音がする原因
異音は、金属シャッターの特性上、起こりやすいトラブルです。
主な原因には、歪みやサビ、金属同士の摩擦などがあります。
歪んでいる場合にキーキー音やきしんだ音が出るのは、開閉の際に垂直に引き上げたり降ろしたりできなくなるためです。
スラットだけでなく、ガイドレールやケースが歪むこともあります。
地震や台風などで建物が傾くことで、シャッターに歪みが生じることもあります。
サビや汚れ、潤滑油の不足による金属同士の摩擦は、シャッターを繰り返し使っているうちに起こります。
潤滑油は雨風や揮発でも減少していきます。
また上記以外にも、深刻な故障が異音の原因になっている場合もあるので、原因が分からない場合も専門業者にすぐに相談しましょう。
シャッターから異音がした時の対策
シャッターの異音は、自分で対策しにくいものもあるため、原則として専門業者への依頼が第一の選択肢となります。
シャッターケースを開けると保証の対象外になるため、個人で修理を行うのはリスクが大きいです。
特に、スラットやレールの歪みは、修理中に怪我を負うリスクも大きいので、自身での修理は避けましょう。
異音が発生した時点で個人での対策は難しいですが、普段からメンテナンスを行うことで、異音の発生を予防できます。
主なメンテナンス方法は、掃除によるサビや汚れの除去、シリコンスプレーの使用などです。
サビや汚れが付いている部分を掃除し、潤滑油で仕上げます。
シャッターの掃除は、家庭にある道具などを活用してできるため、以下の記事も参考にしてください。
>ガレージシャッターのメンテナンスは必要?手入れの方法や注意点を徹底解説!
シャッターの音がうるさい時の修理費用
シャッターからのうるさい音は、風の日のばたつきなど、自分で対策可能なものもある一方、ゆがみが原因の異音など、専門業者への依頼が必要なものもあります。
シャッターの修理を業者に依頼する場合、費用は修理内容によって異なり、数万円~20万円と幅があります。
巻き上げワイヤーの劣化の場合には相場は4.5万円程度、電動シャッターのモーターが原因の場合には18万円程度が相場です。
また、工賃と部品の費用だけでなく、業者ごとに出張費や運賃、修理内容に応じて部材の処分費用などがかかることもあります。
普段からメンテナンスを行い、故障を予防すれば、修理費用を大幅に抑えることができます。
サビや汚れの掃除などは、自宅にある用具を使ってできるので、新たに費用はかかりません。
修理費用のより詳しい相場については、以下のコラムも参考にしてください。
シャッターによる騒音トラブル
シャッターによる騒音は、近隣住民との人間関係に影響を与えることもあります。
故障などによりシャッターがうるさい場合はもちろん、通常の使用であっても、シャッターの音はご近所トラブルに繋がる場合があります。
円滑なご近所付き合いのためにも、シャッターの騒音トラブルの実態を知り、対策を講じましょう。
深夜・早朝のシャッター開閉は騒音トラブルの元
深夜や早朝のシャッターの開閉音は、近所の住民の睡眠を邪魔し、トラブルのもとになりがちです。
日中の場合には他の生活音でかき消されて気にならないシャッターの開閉音も、寝静まった夜中には耳障りになります。
この問題の一番シンプルな解決方法は、早朝深夜にシャッターを開閉しないことです。
特に夜9時から早朝6時までの時間帯は、シャッターの開閉を避けるようにしましょう。
帰宅が遅い、早朝出勤があるなど、止む得ない場合は、近隣住民としっかりコミュニケーションを取り、シャッターを開閉しなければならない旨を伝えて、理解を得ておきましょう。それも難しければ、早い時間にあらかじめシャッターを開けておくことも有効です。
近所のシャッターの音がうるさい場合の対策
自宅のシャッターが周囲の迷惑になることもありますが、反対に近所のシャッターの音が気になることもあります。
マンションやアパートなど、集合住宅ででシャッターの音が気になる場合は、大家や管理会社に相談するのも手です。
直接言うと相手の気分を害し、新たなトラブルが起こることもあるため、大家や管理会社に任せましょう。
戸建て住宅などでも、直談判することで人間関係の悪化を招くことがあるので、自治会の役員の方など第三者に相談すると安心です。
また、自宅に防音カーテンや防音シートを取り入れると、近所のシャッターのをはじめ、外からの音が気になりにくくなります。
より徹底的に対策するのであれば、二重窓や窓シャッターを設置すると、防音効果の他、断熱や防犯面でのメリットも増えます。
シャッターがうるさいときの対策まとめ
シャッターの音にまつわる困りごとについて、原因と対策を解決しました。
自分ひとりで解決できるものばかりではありませんし、場合によっては専門業者の助けが必須になりますが、音の原因を理解することは、日々のメンテナンスや安全な使用に繋がります。
また「シャッターとは特に故障などがなくても、時間帯によってはうるさいものである」と理解し、近隣住民への気遣いを忘れずにいれば、ご近所トラブルも回避でき、より快適にシャッターを使うことができるでしょう。