シャッターが重い、動きが悪いと思ったことはありませんか?
シャッターが重くなってきた、上げ下ろしの動作が悪くなってきたと感じたら、メンテナンスや修理が必要です。
原因に合わせた適切な対処法を取り入れることで、快適なシャッターを復活させましょう。
シャッターが重い、その原因とは?
シャッターを使っているうちに、巻き上げが重く感じることがあります。
特に手動シャッターで起こることですが、シャッターの巻き上げは調整で改善が可能です。
手動シャッターが重くなる原因と、メンテナンスの仕方を解説します。
レールの潤滑油不足やサビの影響
シャッターレールの不具合は、シャッターが重くなる主な原因です。
潤滑油不足やレールに浮いたサビなどが関係しています。
潤滑油は、シャッターとレールの摩擦を減らす役割を担っています。
シャッターの開閉を繰り返すことで潤滑油も減るため、そのうちシャッターとレールが直接こすれ合うようになり、シャッターの動きが重くなります。
この場合シャッターの開閉がしにくくなるほか、キーキーと嫌な音がすることもあります。
サビが発生しているときも同様で、シャッターとレールの摩擦が大きくなることで動きが悪くなります。
スプリングの不具合や寿命
スプリングシャフトは、文字通り「スプリング(ばね)」のことで、昇降機構の中で巻き上げを支えている部品です。
シャッターの巻き上げが悪いと感じたら、スプリングの不具合や寿命にも注意が必要です。
スプリングシャフトによる動作の悪化は、早ければ5年程度で感じることがあります。
バネなので、使っているうちにゆるみが出て、シャッターを引き上げる力が弱まるのです。
また、このスプリングの機構にもサビが発生し、動作が悪くなることもあります。
シャッタースラットの変形
シャッタースラット自体の変形によっても、シャッターの開閉が重くなったり、動作がスムーズにいかなくなることがあります。
スラットが歪み動きが悪くなると、キーキーと嫌な音がすることもあります。
シャッタースラットの変形は、自然災害や人的なミスなどが原因です。
台風などで飛来物があたって変形することもありますし、荒っぽく扱うことで変形することもあります。
シャッターは防犯用途としても使われるので頑強な印象ですが、ちょっとした衝撃で凹みやゆがみが起こるのです。
重いシャッターを軽くする方法
重いシャッターを軽くするためには、原因となった部位に対し、適切なメンテナンスを施す必要があります。
原因別の対処法を紹介します。
シャッターにシリコンスプレーを注油
潤滑油が不足している場合は注油が必要です。
ただし、シャッターの注油には正しいスプレー材を使い、油の差し方にも注意しなければいけません。
合わない潤滑油を使用したり、油を差す場所を間違ったりすると、余計にシャッターの動きが重くなることがあります。
なお「潤滑油」とは言っても、本当の潤滑油はシャッターには合いません。
シリコンスプレーを使うのがおすすめです。
シリコンスプレーとは?
シリコンスプレーとは、素材の表面にシリコンの膜を作るスプレーです。
膜を作ることで、シャッターの滑りをよくします。
シリコンスプレーは潤滑油と違い以下ような特徴があります。
- 潤滑油は素材にしみ込むが、シリコンスプレーはしみ込まない
- 潤滑油のような洗浄力はないが、べたつきもなく乾きが良いため、塗ったあとにゴミが付着しにくい
- 潤滑油のようにべたつかず、ゴミが溜まって動きが悪化する恐れがない
- プラスチックのシャッターにも使用できる
シリコンスプレーの使い方
シリコンスプレーには洗浄力がなく、金属のサビを落とすことはできません。
そのため、シリコンスプレーを使う前には、サビや汚れを先に落としておく必要があります。
スラットとガイドレールの擦れる場所や、巻き取り部とシャッター壁面のスキマなど、接触して摩擦が起きやすい可動部にスプレーするのが効果的です。
シャッターのサビをきれいに落とす
サビが原因の場合には、サビをキレイに落とし取る必要があります。
サビは巻き取りシャフトや中柱、ガイドレールなど、可動部分に生じやすいのが特徴です。
サビを放置しておくと、開閉が重くなったり異音がしたりするだけでなく、劣化して穴が開くこともあります。
早めの対処が必要です。
シャッターにサビができる原因
シャッターにサビができるのは、雨風の影響とお手入れ不足です。
新しいシャッターは防サビ加工がされているので心配ありませんが、時間の経過とともにサビの発生リスクは高くなります。
小石が当たったようなちょっとした傷から雨や湿気が入り、サビが進行していきます。
また、海沿いでは潮風もリスクの一つです。
サビ予防のために、定期的に掃除や潤滑油の状態のチェックをしましょう。
シャッターのサビをきれいにする方法
シャッターがサビている場合、サビをキレイに落としてから表面を再塗装します。
サンダーやワイヤーブラシなどでサビを落としたら、しっかり乾燥させてサビ止め塗料を塗布しましょう。
穴が開いている場合には、穴の周りのサビを落としてから、金属補修用のパテで穴を埋めます。
サンドペーパーで表面を整えたら、同じく塗装で仕上げます。
なお、塗装の際は塗り方に注意が必要です。
塗料が多すぎるとシャッター本体の隙間に入り込み、固まって動かなくなってしまいます。
手動の場合は特にこういった事態が起こりやすいので注意してください。
修理業者に依頼する
自分で直せない場合は修理業者に依頼しましょう。
難しい修理はもちろん簡単な修理でも、上手くできる自信がない場合には、業者に依頼した方が安心です。
修理業者への依頼が必要な場合とは?
専門的な知識が必要なメンテナンスはプロに任せた方が安心です。
無理に自分でなんとかしようとすると、余計に手間や費用がかかることもあります。
下記の修理はスプレーや掃除などとは違い、部品の交換や調整など、技術が必要です。
そのため、専門の修理業者に任せた方が安心できます。
- スプリング調整
- シャッタースラットの交換
- 中柱の交換
- 落とし金具・埋金の部品交換
修理・メンテナンス費用の相場価格
シャッター修理の平均費用相場は5万円と言われています。
ただし、軽微な修理であれば、もっと安価ですし、大掛かりな修理であればそれ以上かかることもあります。
例えばスプリングシャフトは、調整であれば1万円前後が目安ですが、交換が必要となると6、7万円くらいになります。
修理費用はそのシャッターの状態によって異なるため、修理依頼する際には、見積もりを取って価格相場を知ることが大切です。
業者さんに任せたほうが安心カニ~!
シャッターを長く使うためには、日頃のメンテナンスが大切
シャッターは年数が経つと、動きが重くなることがあります。
動きがおかしいと感じたら、原因を探って修理してあげましょう。
自分で修理できないと感じたら、プロの修理業者に依頼し、状態を見てもらうことも大切です。
早めに手を打てば費用も抑えられます。
また、日ごろから小まめにメンテナンスをすることも大切です。
大きな破損や故障が減り、長く快適に使えるようになります。