シャッターを半分閉めた状態にしている家を見かけることがあります。
この状態にはどのような意味があるのでしょうか?
本記事では、シャッターを半分閉めた状態にすることの是非や、シャッターの開閉を楽にするためのポイントなどを解説していきます。
シャッターを半分閉めるのに意味はある?
シャッターを半分だけ閉めている状態には、どのような意味や効果があるのでしょうか?
「防音効果がある」「涼しくなる」など、様々な説やウワサがありますが、果たして本当でしょうか?
防音効果は期待できない
「シャッターを半分閉めた状態でも防音効果が期待できる」という説がありますが、これは誤りです。
シャッターが半分でも開いていたら、開いている部分から音が通り抜けるので、防音効果はほぼなくなります。
防音目的でシャッターを使うのなら、全部閉じなければ意味がありません。
なお、シャッターの防音効果は製品によって異なります。
通風タイプのシャッターなど隙間があるものでは、全部閉じていても防音効果が実感しにくいこともあります。
「半分閉めると涼しい」は本当?
「シャッターを半分だけ閉めると涼しい」という説はどうでしょうか。
確かに閉めた分だけ日差しを避けられますし、開いている分だけ風が入るので、まったく効果がないわけではないかもしれません。
しかし開けた部分からは熱気も入ってきますし、期待したほどの効果は得られないことが多いでしょう。
部屋を涼しく方法としては、シャッターを全部閉めてエアコンを点けたほうがよほど効率的です。
風通しを良くするなら、全部閉めたまま風を通せる通風シャッターを導入すると良いでしょう。
そもそも半開き状態でシャッターは壊れない?
そもそも安全性の観点からみると、シャッターを半分だけ閉めるような使い方はおすすめできません。
シャッターは途中で止めることもできますが、基本的には最後まで開けたり閉めたりして使用するものです。
半分開いた状態で放置するのは、故障の原因になりますし、突然落ちて事故につながるケースもあります。
下に置いたものが壊れる、人が挟まって怪我をするといったトラブルの原因にもなるので、極力避けるべきです。
シャッターは毎日閉める方がいい?シャッターを閉めるメリット
シャッターの開閉については、さまざまな説やウワサがあり、中には正しくないものや危険なものもあります。
毎日閉める方が良いのか、必要に応じて使い分けるべきなのか……。
迷った時には、シャッター本来の機能に立ち返って考えてみましょう。
防犯目的で毎日閉めるのが理想
シャッターに求められる代表的な役割のひとつが防犯効果です。
シャッターが取り付けられている家は、ない家よりも空き巣に狙われにくくなるという調査結果もあります。
防犯効果を期待するのであれば、窓やガレージのシャッターは毎日閉めておきましょう。
旅行など、長期間家を空ける時だけ閉めるのは、留守であることを外部に知らせてしまう恐れがあります。
2階建て住宅の場合は、2階以上のシャッターもきちんと閉めるようにしましょう。
空き巣被害の中には、2階以上の窓から侵入されるものも少なからずあるので、念には念を入れて対策するべきです。
強風時に窓ガラスを守れる
防災効果も、シャッターに期待される重要な役割のひとつ。
台風などで強風が吹く際には、シャッターを閉めておけば、飛来物から窓ガラスを守ってくれます。
台風が近づいている時などは、在宅中・外出中を問わずシャッターを閉じ、家を守りましょう。
台風の際にシャッターがないと、飛来物が窓ガラスに直接当たります。
飛来物によって窓ガラスが割れると、割れた窓から台風の雨風が吹き込む中で後始末に追われるので、非常に危険です。
シャッターを閉じ、台風から窓を守ることは、家全体を守ることに繋がります。
暑さ対策・寒さ対策にもなる
シャッターには遮熱・断熱効果があり、室内の温度を快適に保つ効果が期待できます。
夏の暑い日には、日差しの強い南側は窓だけを開けてシャッターを閉じ、気温が低い北側の窓を開けると、南北の寒暖差で気流が生まれるので、風通しを確保しつつ日除けをすることができます。
家の西側に窓がある場合は、西日が入る午後の間だけシャッターを閉めると、日差しによる気温の上昇を抑え、涼しい状態で夜を迎えられます。
冬の寒い日も、シャッターを閉じて窓と外気を遮ることで、室内の暖かさを保つことができます。
夏季とは逆に、日差しがある昼間にはシャッターを開けて暖かさを取り込み、日没前にシャッターを閉めれば、温かい状態で夜を迎えられます。
このように、シャッターを開閉するタイミングを工夫することで、毎日を快適に過ごしやすくなります。
毎日の開け閉めが面倒なら電動シャッターにするのがおすすめ
シャッターは、時間や天気に応じて小まめに開閉することで、より高い効果を発揮することができます。
しかし、毎回窓を開けて、重たいシャッターを手動で開閉するのはなかなか面倒です。
電動シャッターを使えば、室内からリモコン操作で開閉できるので、小まめな開閉も苦になりません。
高齢者でも簡単に開閉可能
年をとって体力が落ちてくると、手動シャッターの上げ下ろしはかなりの重労働に感じられるでしょう。
高齢者だけで住んでいる家では、一日中シャッターを閉めっぱなしにしてしまう方も少なくありません。
しかし電動シャッターなら、リモコンのボタンひとつで操作できるので、幾つになっても気軽にシャッターの開閉を行えます。
窓を開けずに操作できる
室内から、窓を開けることなく操作できるのも、電動シャッターの大きなメリット。
部屋着やお風呂上がりなど、外から姿を見られたくない時にも、窓に近づくことなくシャッターを開閉することができます。
台風やゲリラ豪雨などの際には、雨風を室内に入れることなくシャッターを閉めることができます。
最新のシャッターはタイマーやスマホ連動も
近年の電動シャッターはIOTにも対応し、タイマーで開閉のタイミングを予約したり、スマートフォンと連動したりできるなど、便利な機能も充実しています。
タイマーを利用すれば、目覚まし代わりにシャッターを開け、朝の日差しを取り込むこともできますし、スマートフォンに対応している製品なら、専用アプリで家中のシャッターを一斉に操作したり、外出先から開閉したりするといった使い方も可能です。
ひとくちに電動シャッターといっても製品によって機能が異なるため、新たに導入する際には、自分や家族の暮らしぶりに合ったものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
シャッターの使い方には様々な説やウワサがありますが、中には間違えているものや、危険なものもあります。
シャッターの役割や正しい使用方法を理解し、安全に効果的に使っていきましょう。